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こんにちは！12月から新しく福マルシェスタッフとして仲間入りしました、馬場です！

生産者さんのことをもっと知りたい。そして、その想いや物語を福マルシェを通して皆さんに届けたいと思っています。
そんな気持ちで、今回は柿之屋・秋吉さんの畑にお伺いしました。その畑訪問レポートをお届けします！

実は私、大学1年生（当時19歳）の時に、福マルシェの立ち上げをお手伝いしていました。
「何か素敵なことが始まる気がする」そんなワクワクと、ただ食が好きという気持ちだけでかかわっていた当時。
それから大学卒業後、社会人を経験し26歳になった今、もう一度この場所に戻ってきました。

秋吉さんは福マルシェの1年目から出店いただいている生産者さん。

夏には葡萄を冬には柿を届けてくださっています。
「秋吉さんの葡萄が食べたい！」「秋吉さんの柿が食べたい！」という熱いファンが毎年のように増えています。

秋吉さんは福岡県朝倉市で “感動するほど美味しい柿” を育て続けています。

朝倉市は柿の生産量が全国トップクラス。
そんな中で秋吉さんはいち早く環境配慮の栽培に取り組み、「ふくおかエコ農産物認証」を福岡県内の柿農家の中で最初に取得されました。
※「ふくおかエコ農産物認証」とは、農薬と化学肥料の使用を県の基準の半分以下に抑えて生産された農産物に与えられる認証です。

いざ、畑に足を踏み入れると、南向きの斜面いっぱいに広がる柿の木々が、太陽の光を浴びて輝いていました。

その景色を眺めながら、秋吉さんは静かに語ってくれます。

「農薬を撒くと、自分や一緒に栽培している家族もそれを浴びるでしょう？
農薬について調べれば調べるほど、なんか…モヤモヤしてね。」

農薬を減らして作ろうとすると、実がならない年もあれば、予想外のことも起きる。

それでも—

「でもね、そのほうが飽きない。試行錯誤しながらやるほうが、面白い。」

そう言って笑う秋吉さん。

その言葉の裏には、私が想像もできないほどの努力があります。
四六時中、柿のことを考え、夜中に気になって畑へ見に行く日もある。
完熟の瞬間を見逃さないよう、ひとつひとつ柿と向き合う収穫作業。

それでもなお、

「胸を張って届けたい。誇れるものだけしか出せない。」

まっすぐな信念で、私たちのもとへ届けてくださっています。

秋吉さんのこだわりである “完熟で収穫すること”。

実は、色が濃くて網目模様が入った柿こそ、一番美味しい証なのだそうです。
でも、そうした完熟の柿は一般の市場ではほとんど出回りません。

なぜなら、出荷して販売されるまでに時間がかかり、その間に柔らかくなりすぎたり、傷んでしまうから。
だから、市場には状態が崩れにくく、完熟に近い状態で収穫された柿が並びます。

一方で秋吉さんは、完熟で収穫し、そのままお客様に直送する。
だからこそ、普段は食べられない “絶品の柿” を味わうことができるのです。

実は私は、正直あまり柿が好きではありませんでした。
だけど、秋吉さんの柿は違いました。ひと口食べた瞬間、思わず「え、うま！」と声に出してしまうほど。

普段の生活では見えにくい “作り手の顔”。

でも福マルシェのように、直接お客様へ手渡す場は、作り手にとっても大きな責任となる場所とおっしゃっています。

「福マルシェはいいよね。
みんなこだわりを持ってるし、自信を持って出せるものしか出さない。
お客さんとつながるということは、それだけの責任がある」

まっすぐな目で、そう語ってくれました。

秋吉さんの真剣な農業への姿勢と人柄は、そのまま柿の味にも、消費者の心にも届いているのだと思います。
そしてお客様が「美味しい！」「秋吉さんの柿が食べたい！」と伝えることで、また秋吉さんは誇れるものを作り続ける。
そんな幸せの循環が生まれています。

生産者さんの熱い想いも、それを受け取る私たちの気持ちも、どちらも欠けてはいけないもの。
その背景にある、大きな苦労や努力を知ることで、食べる一口の価値が、もっと深まっていくのだと思います。

今日の一口は、誰かの努力の結晶。

そのことに気づいた時、私たちは  “買う”  から一歩先の  “支える”  “愛する”  へと変わっていく。
これからも、もっともっと  “愛する”  へと変わっていくように、福マルシェから丁寧に発信していきます。